変換後のテキストに上付き数字があっても、それだけで機能する脚注とは限りません。注釈を保つには、マーカー、その説明、そして説明の対象となる本文とがつながったままでなければなりません。さらにMarkdownでは、その関係を表す記法をエディターが解釈できるかという問題も加わります。
ファイルを整理し直す前に、まず元の文書でマーカーと注釈の対応を確認しましょう。番号だけは正しく見えても、別の説明につながっている場合は、注釈が丸ごと欠けているよりも気づきにくいものです。
マーカーと完全な注釈を照合する
元の本文からマーカーを1つ選び、その注釈を最後まで読みます。両方をMarkdown側で探し、説明の始まりと終わりが元と同じ位置にあり、引用や補足、続きが欠けていないかを確かめます。
次に、変換結果の注釈から出発して、それが説明している元の文を探します。この逆向きの確認をすると、重複した注釈や、意味のある参照先を持たないまま残った注釈が見つかることがあります。
確認用のサンプルには、短い注釈、長い注釈、引用を含む注釈をそれぞれ入れておきましょう。すでにリンクされている注釈だけを見ていては、完全に抜け落ちた注釈には気づけません。元のページも直接確認してください。この広い視点がなぜ必要かは、脚注レビューの記事で詳しく説明しています。
ラベルと実際に機能するリンクを区別する
Markdownの実装によっては、参照と定義による脚注をサポートしています。手書きの例は次のとおりです。
この文章には補足が付いています。[^sample]
[^sample]: ここに注釈の全文が入ります。
この例は記法の一例を示すものであり、PDF Craftの出力仕様を正確に表したものではありません。CommonMark自体は、すべてのMarkdownレンダラー向けに脚注を標準化しているわけではありません。出力先のアプリが拡張機能に対応していたり、記法をそのまま文字として表示したり、別の形式を使ったりする可能性があります。
書き出しが通常のテキストやリンクで表現されている場合は、すぐに別の記法へ変換しようとせず、その表現をそのまま確認してください。ラベルの番号を振り直すと、マーカーと定義を同時に変更しない限り参照が壊れます。
章ごとに番号が振り直される場合にも注意が必要です。印刷された注釈の「1」が2つあっても、それぞれ別の注釈を指していることがあります。作業中のMarkdownでは、たとえ内部の識別子を新しく付け直す場合でも、この区別を保たなければなりません。
ページをまたぐ長い注釈を追う
注釈がPDFのあるページの下部で始まり、次のページに続くことがあります。注釈がどこで終わるかを判断する前に、最初のページの最終行と、次ページの続きを比べてください。
柱(ページ上部の見出し)やページ番号、次の段落を注釈の一部と誤認することがあります。逆に、注釈の続きが本文側に紛れ込むこともあります。物理的に近いという理由で断片をつなげるのではなく、前後の文を十分に読んで、どの部分が注釈に属するかを判断しましょう。
巻末注の場合は、注釈の定義がまとまっているセクションを確認し、複数の章から参照先を照合します。文書の末尾に一覧があるからといって、各マーカーが正しい項目に対応しているとは限りません。
同じ番号が複数回現れる場合は特に、確認記録にページと章の位置を残しておきましょう。
保存先のエディターでプレビューと動作を確認する
Markdownを実際に使う予定のエディターで開きます。マーカーを試しに開いて注釈を読み、元の文へ戻れるかを確認してください。エディターに戻りリンクがある場合は、正しい位置に戻るかも確かめます。
たとえばObsidianは、対応する拡張機能をMarkdownリファレンスで説明しています。ただし、このエディターで表示できても、別の公開システムが同じ記法を同じように扱うとは限りません。
注釈がコードや単なる記号として表示される場合は、内容を書き換える前に記法への対応状況を確認します。誤った説明が開く場合は、元の対応関係に戻って調べ直してください。表示の問題と認識の問題では、対処法が異なります。
作業用ファイルを作るときに注釈を保つ
PDF CraftのMarkdownワークフローでは、Markdownを選び、送信前に脚注に関する設定を確認します。変換が終わったら結果をダウンロードし、注釈を元の文書と照合してください。複雑な注釈の認識には引き続き確認が必要で、ページをまたぐ対応がすべて正しいと決めつけてはいけません。
引用文をリサーチノートに抜き出すときは、必要な注釈も引用と一緒に移し、元のページを記録しておきます。注釈を伴わずにマーカーだけをコピーすると、著者の意図が伝わらなくなるおそれがあります。
編集前の書き出しファイルは、修正版とは別に保存しておきましょう。完成したMarkdownでは、上付き数字が整って並んでいるだけでなく、補足説明から元の文、そして元の文書へとたどれる状態になっていることが大切です。