# EPUB を翻訳する前に：用語・人名・翻訳メモの準備

重要な訳語を事前に整理し、書籍翻訳後に文脈、内容の欠落、章構造を確認する方法を説明します。

一冊の本では、人名に複数の呼び方があったり、専門用語が前の定義に依存したりします。「正確に訳して」という一般的な指示より、重要な訳語を明示したほうが、結果を確認しやすくなります。

## 元の EPUB を開く

本文、章、目次が正常か確認します。壊れた構造を翻訳が自動修復するとは考えず、原本を保管し、処理する権利のある内容を使ってください。

スキャンが出発点なら、まず[PDF から EPUB への変換](https://pdfcraft.ai/ja-JP/blog/scanned-pdf-to-epub/)を確認します。認識と翻訳を分けて見ると、誤りがどこで生じたか判断しやすくなります。

## 短く明確な翻訳メモを書く

[PDF Craft の EPUB 翻訳](https://pdfcraft.ai/ja-JP/epub-translator/)では、用語、人名、表現の希望を指定できます。辞書全体ではなく、繰り返し使う言葉や曖昧な語を優先します。

例えば技術書なら、次のように書けます。

> large language model は「大規模言語モデル」と訳す。製品名とコードの識別子は原文のまま残す。定義済みの用語は、文脈で意味が変わらない限り同じ訳語を使う。

小説では人物名や敬称の扱いが重要かもしれません。逐語的な構文と全面的な意訳を同時に求めるなど、矛盾する要求は避けましょう。メモは翻訳を導く指示であり、必ず適用される用語データベースではありません。

## 文脈の役割を理解する

PDF Craft は周囲の文章を参照し、段落と章の構造に配慮します。隣の文に依存する指示語などを扱ううえで役立ちます。

ただし、毎回すべての章を完全に記憶しているわけではありません。近くの文脈だけで、遠く離れた章の訳語まで一致する保証はありません。構造チェックも事実確認や意味の正確さの証明ではありません。

## 確認しやすい形式を選ぶ

訳文のみはコンパクトです。対訳形式は原文が近くにあり、定義や人名を照合しやすくなります。[対訳 EPUB の使い方](https://pdfcraft.ai/ja-JP/blog/bilingual-ebook-reading/)も参考にしてください。

結果を開き、目次、段落順、表や脚注、数式への切り替わりを確認します。処理完了は品質認定ではありません。

## 複数の場所を抽出して読む

冒頭、中盤、終盤に加え、専門的な節や会話の多い場面を読みます。重要語を検索して表記の違いを調べ、連続した段落で指示語のつながりも確認しましょう。

原文の誤り、表現の選択、構造の欠落を区別します。出版や重要な用途には適切な人の確認が必要です。目指すのは準備と検証がしやすい書籍翻訳であり、誤りがないという約束ではありません。
