# 翻訳書を読むなら、どのEPUBリーダーを選ぶべきか

翻訳版やバイリンガル版のEPUBを選ぶときは、段落の表示、フォントの調整、インポート方法、原文と訳文を行き来する操作を基準にしましょう。

EPUBが翻訳されているからといって、専用のリーダーが必要になるわけではありません。大切なのは、ファイルを快適に表示でき、目次などのナビゲーションをきちんと扱え、原文と見比べる頻度に合っていることです。普通の小説なら問題なく読めるリーダーでも、原文の段落のたびに訳文が続く本では、使い勝手が大きく変わることがあります。

機能一覧を見るだけでは、長いバイリンガルの段落が選んだ文字サイズで読みやすいかどうかはわかりません。ダウンロードした本を、実際に使う端末で試してみてください。

## 次にやる作業からリーダーを比べる

| リーダー・環境                 | 出発点として使える場面                  | 本格的に使い始める前に確認すること             |
| ----------------------- | ---------------------------- | ----------------------------- |
| Calibreの電子書籍ビューア        | ダウンロードしたEPUBをパソコンで確認する       | 章の移動、注釈、画像、長い文章               |
| Apple Books             | Apple製の端末で読む                 | インポートの方法、ローカルでの利用可否、文字の表示     |
| Google Play Books       | EPUBをアップロードし、アカウントで使える端末から読む | アップロードの権限、使用するアカウント、ダウンロードの可否 |
| Kobo eReader            | 対応するEPUBを専用端末で読む             | インポート方法、フォント、注釈、バイリンガル版を読むペース |
| Send to Kindle経由のKindle | AmazonがEPUBを取り込んだ後に読む        | 取り込み時に加わる変更、実際の保存先            |
| PDF Craft Desktop       | 原文と翻訳版のファイルをまとめて読み、整理する      | 一緒に保管しておきたいダウンロード版            |

これは作業の流れの違いであり、優劣の順位ではありません。Calibreは[ビューア](https://manual.calibre-ebook.com/viewer.html)について、Appleは[本のインポート](https://support.apple.com/en-ie/guide/books/ibkseed72068/mac)について、Googleは[EPUBのアップロード](https://support.google.com/googleplay/answer/11012086?hl=en)について、それぞれ公式に説明しています。KoboとKindleは独自の対応インポート方法を使っており、詳しくは後述する各端末のガイドで説明します。

ブラウザで動くリーダーは、ちょっとした確認には便利ですが、ファイルをサービスにアップロードするのか、端末上で開くのかを確認してください。「ブラウザで動く」というだけでは、その点はわかりません。非公開にしたい本なら、翻訳サービスを選ぶときと同じくらい慎重に、読む環境を選びましょう。

## 冒頭のページだけでなく、長い段落で試す

PDF CraftのバイリンガルEPUBでは、原文の各区切りの後に訳文が置かれます。2つの言語を同期した段組みで並べる、というものではありません。短いやり取りなら見比べやすくても、長い説明の段落では、もう一方の言語が現れるまでに何画面もかかることがあります。

この2種類の段落をどちらも開いてみてください。普通の速さで読み、そのあと章全体を探し回らずに、対応する原文へ戻れるかを確かめます。小さな端末で見比べるのがつらい場合は、似たような読書アプリをいくつも切り替えるより、画面を大きくするほうが効果的です。

通読が目的なら、訳文のみの版を選べば、原文と訳文を行き来せずに読めます。原文は別ファイルに残しておき、ときどき確認するのに使えます。語学の学習や専門用語の確認が目的なら、バイリンガル版で原文と訳文を行き来する手間をかける価値はあるでしょう。

## フォントとナビゲーションをまとめて試す

文字を大きくし、ウィンドウを狭くし、普段使っているライトまたはダークの表示にしてみてください。アクセント記号付きの文字、ラテン文字以外の文字、句読点、文中の記号も確認します。英語で見栄えのよいフォントが、その本で使われるすべての文字を含んでいるとは限りません。

次に、目次と脚注を開きます。章のタイトルが区別できるか、注から戻る操作がすんなりできるかを見てください。同じ設定で画像とキャプションも確認します。リフローによってページの区切りは変わるため、「40ページ」と書かれた位置が端末をまたいでも同じとは考えないでください。

翻訳の問題を記録するときは、章のタイトルと、特徴的な短いフレーズを控えておきましょう。アプリ固有のページ番号を撮ったスクリーンショットより、そのほうがどこでも通用します。

## インポートとオフラインでの利用をはっきりさせる

翻訳の作業からダウンロードすることと、リーダーにインポートすることは別の操作です。ほかのアプリで共有したりアップロードしたりする前に、ファイルを見分けやすいフォルダに置いておきます。表紙が似ていても混同しないよう、原文、翻訳版、バイリンガル版にはそれぞれ違う名前を付けましょう。

Koboでは[Koboへのインポートガイド](https://pdfcraft.ai/ja-JP/blog/translated-epub-on-kobo/)を、Kindleでは[Send to Kindleの手順](https://pdfcraft.ai/ja-JP/blog/translated-epub-on-kindle/)を参照してください。EPUBをそのままコピーすればよいと考えないようにしましょう。iPadで読みたい場合は、[iPadガイド](https://pdfcraft.ai/ja-JP/blog/translated-epub-on-ipad/)でファイルの受け渡しと表示の確認を中心に説明しています。

ネットワークなしで読みたいときは、選んだリーダーの中で本をダウンロードし、旅行の前にオフラインで試しておきます。ライブラリに表紙が見えているからといって、すべての内容が端末に保存されているとは限りません。また、EPUBを別のアプリにコピーすれば、しおりや注釈も一緒に移るとは考えないでください。それらの記録は、リーダー自体のライブラリに属していることがあります。

## 読みやすい環境と確認用の環境を、それぞれ1つ決める

小説なら、電子書籍リーダーで翻訳のみの版を読み、ときどきパソコンで原文と見比べる、という形が考えられます。学習なら、タブレットでバイリンガル版を読み、メモは別のエディタに取る、といった形です。2つの環境は、同じ製品である必要はありません。

PDF Craftの[オンライン翻訳の流れ](https://pdfcraft.ai/ja-JP/epub-translator/)では、ダウンロードできるEPUBが作成されます。[Desktop](https://pdfcraft.ai/ja-JP/download/)は、読むことと整理に使える追加の選択肢です。現在の翻訳料金は[料金](https://pdfcraft.ai/ja-JP/pricing/)で確認できます。まず出力する版を決め、その版を快適に読めるリーダーを選びましょう。

